2020年8月8日(土)の天気【前線停滞・北陸大雨】

まずは天気図を詳しく見ていきます。①前日北海道に暴風をもたらした低気圧は東進し陸地からは離れつつあります。②低気圧から閉塞前線・寒冷前線が延びていますが、日本海から東日本付近には停滞前線が解析されています。③フィリピン付近には低圧部や熱帯低気圧があります。南の海上で大流活動が活発になっている様子が伺えます。

気象衛星画像をみると、①中国大陸〜日本海、東日本にかかる帯状の雲域。西・東日本太平洋側は目立った雲はかかっておらず、晴エリア。②南の海上での熱帯低気圧周辺の雲域が目立ちます。

上空5500m付近(500hPa面)の天気図をみます。①太平洋高気圧の勢力目安5880m等高度線は西・東日本の太平洋沿岸あたりまで後退。②5820m付近の流れで正渦度移流があり、強風軸が明瞭になっています。前線の活動が活発になるパータンです。正渦度極大域が次々に通過する東日本・東北の日本海側で雨量が多くなりそうなパターンです。③北海道の西では若干リッジの傾向があります。

続いて、大気下層(上空約1500m付近、850hPa面)の暖湿気の流れ込みの予想を見ます。前線には345K以上の暖湿気が広く流入。9時予想では北陸・東北南部での等相当温位線の混み合いが明瞭(性質の異なる空気がぶつかり合っていて上昇流が強化→雨雲が発達しやすい)。21時時点では日本海の低気圧の北東進に伴い強い暖湿気(345K以上)が東北北部(秋田県付近)に流入していく予想。

FXJP854(初期時刻:7日21時)

この日は九州や本州の日本海側の地域を中心に雨が降り、特に北陸以北で雨量が多くなりました。雨雲レーダーの様子をみると、午前は北陸に活発な雨雲がかかり、午後の特に夜遅くになると秋田県など東北日本海側にも活発な雨雲が。また湿った南西風の吹き付けた西・東日本の太平洋側でも山地を中心に局地的に雨雲が発達しています。

降水量の記録をみると、金沢県・能登半島の地点で日降水量100ミリ以上。石川県輪島市三井(みい)では12時間降水量104.5mm(11:30)を観測し8月極値更新。また、前日記録的大雨になった北海道宗谷地方や、島根県隠岐島の地点で48・72時間降水量の通年の極値が更新されています。

降水量・通年の極値更新状況(8月8日)
8月の極値更新状況(8月8日)

また、気温。猛暑日地点は前日の30から16に。ただ熱帯夜の地点多数。長崎県松浦では最低気温28.1度(5:52)を観測し、高い最低気温の観測史上1位の値を更新。

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加藤 直樹気象予報士・防災士
気象予報士・防災士・国内旅行業務取扱管理者。京都大学農学部森林科学科卒。大学在学中に気象予報士試験に合格。気象解説業務に就く社会人2年目。