2020年7月5日(日)の天気【令和2年7月豪雨3日目・鹿児島県甑島50年に1度の大雨】

令和2年7月豪雨、7月3日から数えて3日目です。まずは天気図から。

午前9時の時点では、梅雨前線は九州南部から紀伊半島や関東を通り、日本の東に伸びています。午後9時になると、梅雨前線は九州北部まで北上してきています。太平洋高気圧が張り出してきたためです。等圧線も前線南側では混み合うようになってきました。ここ最近の学びですが、地上天気図でも①前線の位置、②前線南側での太平洋高気圧張り出しによる等圧線の混み合いから、大気下層の暖湿気流入の強弱をある程度読み取れるのかなと。もちろんそれ用の資料で確認はしますが。

大気中層500hPa面(上空5500m付近)の天気図を見てみると、5880mの等高度線(太平洋高気圧の勢力目安)が午後9時には西・東日本の太平洋沿岸に達して、北への張り出しを強めているのが分かります。暖湿気流入が強化されるパターンです。また、日本付近は西谷の場で正渦度移流域が次々通過していく感じ。

FXJP854 初期時刻4日午後9時

こちらは上空1500m付近(850hPa)の相当温位(気温と水蒸気量を評価する指数)と風の予想天気図です。線の南側には午前9時時点でも345K以上が予想されていましたが、午後、特に夜ほど強い暖湿気(345K以上)が大きなスケールで流れ込む予想だったのが分かります。

この日は夜遅くに鹿児島県薩摩郡さつま町紫尾山(しびさん)で1時間60ミリ(23:00)の非常に激しい雨を観測するなど午後を中心に雨脚が強まりました。紫尾山では3時間降水量104ミリ(23:00)、12時間降水量191.0ミリ(24:00)も観測されています。また、実測ではありませんが、解析雨量をもとに、鹿児島地方気象台からは午後11時前に、薩摩川内市甑島(こしきしま)で「50年に一度の記録的な大雨」になっているとの気象情報が発表されました。甑島という島があるわけではなく、上甑島・中甑島・下甑島の有人3島と複数の無人島からなる島々を甑島列島と言うそうです。ちなみに中甑と言う観測地点は上甑島にあるようです。

また、鹿児島県や熊本県の地点で48時間降水量と72時間降水量で通年の極値更新がありました。

降水・通年の極値更新状況(7月5日)

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加藤 直樹気象予報士・防災士
気象予報士・防災士・国内旅行業務取扱管理者。京都大学農学部森林科学科卒。大学在学中に気象予報士試験に合格。気象解説業務に就く社会人2年目。