まずは天気図から。お、全線が途切れている。
9時 21時
①朝鮮半島付近に前線を伴った低気圧があり東北東進。温暖前線が日本海中部にのびています。寒冷前線が九州方面に南下してきています。②西日本〜北日本は高気圧に覆われています。
上空約5500m付近(500hPa面)の天気図です。
9時 21時
①日本付近はリッジ場です。偏西風が北に蛇行しています。正渦度移流域も東に抜けていっています。②華北にはトラフがあり東進しています。水蒸気画像ではトラフに対応する暗域が明瞭です。この日はもつけど翌日以降の雨が心配な感じ。
赤外画像 可視画像 水蒸気画像
続いて大気下層約1500m付近(850hPa面)の暖湿気の流れ込みの予想を見ましょう。

345K以上の暖湿気が対馬海峡付近を通って日本海の温暖前線方向に流れ込む予想でした。西日本の陸地付近には明瞭な収束は無いが、東日本には、西風と北寄りの風の収束が予想されていた(9時)。また島根県の松江では9時の高層気象観測で18.4度(850hPa面)を観測。
この日は、全国的に日差しが届き、広く厳しい暑さになりました。気象庁の観測地点において、2020年では初めて真夏日地点が500を超えています。
また、奄美地方で「梅雨明けしたとみられる」と発表がありました(速報値)。平年より21日も遅く、昨年より7日遅い梅雨明けとなりました。記録を取り始めた1951年からでは最も遅い梅雨明けになりました。梅雨の期間(梅雨入り〜梅雨明けの前日まで)は71日間で、これまで最長だった70日間(2010年)を上回りました。
20日 19日 18日
中でも西日本や東海では35度以上の猛暑日地点も。全国1位は大分県豊後大野市犬飼の36.1度 (14:46)でした。

このランキングで注目したいのは鳥取県米子市の35.9度(13:49)です。山陰では島根県大田(おおだ)でも35.1度(13:24)を観測していますが、南〜南東の風が山越えのフェーン現象をもたらし気温上昇が顕著になったと考えます。低気圧や台風が日本海に進んでくると日本海側の地域では大雨・強風のほかに異常高温がもたらされることが多々あります。→鳥取地方気象台・鳥取県の地勢(https://www.jma-net.go.jp/tottori/geoinfo.htm)
鳥取県の地勢(鳥取地方気象台より)
また、午後は温暖前線の延長の隠れた風の収束帯を中心に雨が降りました。全国の雨雲レーダーの様子です。
0時 3時 6時 9時 12時 15時 18時 21時 24時
12時ごろから日本海から甲信・東海に南北にかかる雨雲が目立つようになりました。夕方〜夜のはじめ頃にかけて富山県で激しい雨、関東甲信や東海で強い雨を観測しています。
6時 9時 12時 15時 18時 21時

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