2020年7月10日(金)の天気【令和2年7月豪雨・梅雨前線北上し東北も雨】

7月3日から大雨がつづき記録的な雨量になり熊本県球磨川の氾濫など甚大な被害が出たことから、気象庁は7月9日、一連の大雨に「令和2年7月豪雨」という名称をつけました。7月10日は8日目にあたります。天気図から見ていきます。

梅雨前線上の低気圧が朝鮮半島付近にあり、北東に進んでいます。前線の前面では前線が北上傾向で、東北地方にかかっていています。一方、低気圧後面では前線が少し南に下がる傾向で九州方面に近づいてきています。そのほか北海道の北には動きの遅い低気圧がありゆっくり東進中。

上空5500m付近(500hPa面)の天気図を見てみます。

①沿海州には高度5700mの寒冷渦があります。②朝鮮半島付近高度5820mにトラフがあり日本海進んでいます。偏西風は大きく蛇行していて、切離しそうな勢い。寒冷渦や強風軸は水蒸気画像からも読み取れますね。③太平洋高気圧(勢力目安5880m線)はやや北上傾向、21時時点で東日本太平洋側にかかっています。

続いて、上空1500m付近(850hPa面)暖湿気の予想。数字が大きいほど暖かく湿っていることを表します。

FXJP854 初期時刻9日21時

345K以上の非常に暖かく湿った空気が低気圧に引っ張り上げられるように日本海に流入する予想でした。また、日本海北部から津軽海峡付近を通るようにして東西に等相当温位線が混み合ってくる予想。低気圧周辺の日本海中部では風も強まる予想。FXJP854は予想天気図なんですが、過去の予想天気図を紹介しているので「予想でした」などややまどろっこしい表現になっています。ご了承ください。

この日は西・東日本を中心に雨脚が強まりましたが、雨の範囲が夜になると東北まで広がりました。レーダーの様子で振り返ります。

湿った南西風が流れ込んだ西日本を中心に雨の時間が長くなりましたが、低気圧が日本海に進むにつれて、午後になると日本海に雨雲が広がりました。東北も夜になると広く雨に。

全国の降水量を見ると、西日本に黄色や赤の表示が目立ちます。西日本では九州を中心に非常に激しい雨を観測し、京都府南丹市薗部では1時間降水量49.0mm(20:02)の激しい雨を観測し7月の極値タイ記録。6時間降水量では長崎県厳原(いづはら)で182.0mm(10:10)を観測し7月極値を更新。長崎県や高知県では半日で200mmを越える大雨になったところがありました。また3時間降水量は東北でも濃い青色の表示が多く、本降りの雨に。

通年の極値更新状況(7月10日)

風は前線の南側、西日本を中心に強まりました。和歌山県友ヶ島では最大風速20.5m/sの非常に強い風(平均風速20m/s以上、30m/s未満を指す表現です)を観測しています。そのほか低気圧に近い北海道日本海側でもやや強い風が吹いた地点がありました。

風・ランキング(7月10日)

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ABOUT US

加藤 直樹気象予報士・防災士
気象予報士・防災士・国内旅行業務取扱管理者。京都大学農学部森林科学科卒。大学在学中に気象予報士試験に合格。気象解説業務に就く社会人2年目。