まずは天気図から見ていきます。

日本の東方面にはオホーツク海高気圧と太平洋高気圧、その間には前線という梅雨らしい天気図です。前線上の低気圧が日本海を東北東にゆっくり進んでいます。また黄海にもほとんど停滞した低気圧があります。こちらは上空のトラフの直下に入り動きが遅くなった低気圧です。


日本海の低気圧の後ろ側では寒冷前線が、前面では温暖前線が解析されてます。特に寒冷前線付近では、①温暖前線方向へ向かう南西〜西南西の風に乗った暖湿気(いわゆる湿舌)と②寒冷前線後面からの西寄りの風向きの寒気がぶつかりあい、雨雲が発達しやすくなりました。風のぶつかり合いができると、水平方向に移動しづらくなり、鉛直方向に上昇気流が強化され、大雨をもたらす積乱雲の活発な状態が持続しやすくなります。

特に雨量が多くなったのは九州北部地方の長崎県です。明け方から朝にかけては記録的短直の大雨情報が計3回発表されました。

記録的短時間大雨情報は解析雨量をもとに発表されましたが、実測でも長崎県・佐世保では朝6:50までの3時間に181.5mmの降水を観測し通年の極値を更新しています。





また、上空850hPa面、西日本には18度以上の暖気が流入しました。

九州や山越えの東風が吹いた北陸を中心に30度以上の真夏日になりました。鹿児島県や宮崎県では日最高気温が6月の極値を更新したところがありました。


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